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7月のピックアップ公演

首都圏では早々に梅雨があけてしまい、今年は長~い暑~い夏になりそうですね。
伝統芸能公演が少なくなる夏場ですが、今月の公演情報は日本舞踊が充実!そしてこの時期にしては珍しく重鎮が揃った豪華な能公演も2つほど。
夏のお出かけの参考になれば幸いです。


――<舞踊>――――――――――
★豪華!尾上流大集結
第一回古典芸能を未来へ~至高の芸と継承者~尾上流
日時:8月29日(水)16:30開演
場所:国立劇場 大劇場
料金:S席12,000円、1等A席10,000円、1等B席6,000円、2等席4,000円
詳細

日本舞踊の中でも歌舞伎と縁深く、洗練され流麗な舞踊を特徴とする「尾上流」の現在にスポットを当てた公演です。宗家を継ぐ尾上菊五郎家、家元を継ぐ尾上墨雪さん・菊之丞さんのお家、両家共に三代に渡って出演されるほか、流派を支える実力ある舞踊家の方々、東京新橋と京都先斗町の花柳界からのご出演など豪華な出演陣に圧倒されます。個人的には、ここんの「おけいこの時間」でもご指導くださった菊之丞先生(記事はこちら)と尾上菊之助さんが踊る「式三番」と、尾上右近さん、紫さん、京さんの「松の調」を楽しみにしています。

★Remember her name
藤間恵都子リサイタル「第11回恵翔会」
日時:9月2日(日)16:30開演
場所:国立劇場 小劇場
料金:指定席7,000円、自由席3,000円
詳細

藤間恵都子さん、お名前を覚えてほしい日本舞踊家の一人です。観客を惹きつけて離さない力量、オーラ、大きな世界観を持った方。とにかくかっこよく、日本舞踊の宝塚があったら、間違いなく男役トップスター。(でも彼女の女踊りも粋でイイんですよー。)既に華々しい受賞歴がありますが、脂の乗っているこれから先が、さらに楽しみです。なにより、今回の公演は自由席3000円と、かなり初心者フレンドリー。日本舞踊の公演は概して関係者向けの料金設定が多いのですが、明らかに外へと開きたい意志が感じられます。ぜひ彼女を知ってください。

――<夏の日本舞踊鑑賞ウィーク!>―――
なぜか都内の日本舞踊公演が集中している8月後半。この週だけ手帳が日舞で埋まってしまって大変悩ましい・・・この悩ましさを皆様にもお伝えしたい!という訳でずらっとご紹介。この他にも、上でご紹介している尾上流の会や、藤間恵津子さんの会など、悩ましい日々は続く。

動物で描く日本舞踊
日時:8月22日(水)17:30開演
場所:東京芸術劇場プレイハウス
料金:S席:4,000円、A席:3,000円、S席区民・障害者:3,500円、A席区民・障害者:2,500円、学生:2,000円、こども:1,000円
詳細
ご存じ日本舞踊界の実力派5人が集まる五耀會さんの公演です。動物が登場する演目を中心に。日本舞踊って、男性は凛々しく女性は美しいというイメージがありますが、コミカルな作品も結構ありまして、動物が出てくる演目にはそうした楽しい作品が多いです。そして五耀會さんですから、ダイナミックでコミカルな舞台が期待できそう!

藝〇座研究会
日時:8月24日(金)16:30開演
場所:日本橋公会堂(4階ホール)
料金:全席自由4,000円
詳細
日本舞踊の若手が集まる藝〇座。気になる若手舞踊家さんの舞台を見たいなと思っても、群舞のお一人だったり、長時間に渡る流儀の会だったりと、なかなか一般客が観に行きやすい公演は少ないので、こういう機会は嬉しいです。定期公演では新作の多い藝〇座さんですが、今回は研鑽のためにと古典演目が中心。実力ある若手・中堅の踊りをこの機会にしっかり堪能したい。ここん若手インタビューに登場してくださった花柳源九郎さんもご出演です。

花形・名作舞踊鑑賞会
日時:8月25日(土)12:30開演、16:00開演
場所:国立劇場 小劇場
料金:全席指定 5,500円(学生 3,900円)
詳細
毎夏恒例の国立劇場での舞踊公演ですが、今年の演目を拝見していたら楽しくなってきました。歌舞伎舞踊らしい華やかさや派手さのある演目や笑える演目、女性舞踊家の魅力がぐっと感じられる演目など、見て楽しめるものばかり。個人的には尾上菊之丞さんと若柳吉蔵さんの身替座禅、 市山松扇さんの供奴、藤間達也さんの山帰りが特に拝見したいです。すかっとしそう!魅力的で分かりやすい演目に良い舞踊家さん揃い。日本舞踊を初めて見るという方にもお勧めしたい公演です。

浅草見番 納涼ビア座敷
日時:8月25日(土)15:00~17:00
場所:浅草三業会館浅草見番
料金:10,000円
詳細
これは他の公演とは少し異なり芸者さんの踊りが拝見できる会。同じ日本舞踊でも、舞踊家の踊りと芸者さんの踊りはまた違った魅力があります。浅草のお座敷で、ビールやおつまみ片手に芸者さんの踊りや幇間さんの芸が気軽に拝見できてしまうという!夏ならではのイベント。

第三回 研の會
日時:8月26日(日)~8月27日(月)
場所:国立劇場 小劇場
料金:全席指定 5,500円(学生 3,900円)
チケット:一般発売7/14(土)~
詳細
人気・実力ともに注目される若手歌舞伎役者の尾上右近さんの公演。ワンピース歌舞伎、清元栄寿太夫ご襲名、現代劇への挑戦と話題続きですが、この公演は自らの勉強のためにと彼が自ら立ちあげた自主公演です。右近さんと、中村壱太郎さんという踊り手としても評価の高い若手役者二人の「二人椀久」なんて、美しすぎて客席が狂いそうですね。チケットは即完売かと思われますが、是非。

――<能楽>――――――――――
★歌舞伎の源流 ”綾子舞”
7月企画公演 綾子舞・柏崎
日時:7月29日(日)13:00開演
場所:国立能楽堂
料金:正面6,300円、脇正面4,800円(学生3,400円)、中正面3,200円(学生2,200円)
詳細

毎年9月に新潟県柏崎市で公演されている綾子舞。<踊り><囃子舞><狂言>が含まれ、中でも踊りは歌舞伎の源流とも言われています。物事の原点を知りたがる私の「一度は観てみたい公演」が500年の伝統を持つ綾子舞なのです。行きたい行きたいと思い始めて早何年…綾子舞の時期になるとなぜか忙しくなり、結局行けず終いで好奇心ばかりが膨らんでいます。そんな綾子舞が国立能楽堂で上演されることになったとか。初期歌舞伎の面影を感じられる滅多にない機会は見逃せません。

★豪華布陣!
銀座余情 能と狂言 能 卒都婆小町
一調一管「音取置鼓」 笛 藤田六郎兵衛 小鼓 大倉源次郎(人間国宝)
能「卒都婆小町 一度之次第」 シテ 大槻文藏(人間国宝) ワキ 福王茂十郎 笛 藤田六郎兵衛 小鼓 大倉源次郎(人間国宝) 大鼓 亀井忠雄(人間国宝)
日時:7月15日(日)13時開演
場所:観世能楽堂
料金:S席12,000円、A席8,000円、B席6,000円
詳細
公演直前のギリギリのご紹介で心苦しいのですが、ここんの「おけいこの時間 小鼓」でおなじみの大倉源次郎先生の人間国宝認定祝賀公演です。お祝い公演とあって、出演陣も超豪華。藤田六郎兵衛先生との一調一管も、シテに大槻文藏先生を迎えての卒都婆小町も、どれも楽しみ!大御所&実力者そろい踏みの重厚な舞台が期待できそう。

★もりだくさん!
第十回 広忠の会
「翁 弓矢立合」梅若 実 大槻文藏 観世銕之丞
舞囃子「高砂 舞序破急之伝」金春憲和
一調「八島」 辰巳満次郎/「東北」 櫻間右陣
舞囃子「安宅 延年之舞」宝生和英
一調「芭蕉」 金剛永謹/「鐘之段」 梅若 実
舞囃子「融」 友枝昭世
一調「江口」 梅若万三郎
能「道成寺」 観世清和
日時:8月25日(土)12:00開演
場所:観世能楽堂
料金:S席18,000円、A席15,000円、B席12,000円、C席10,000円
詳細
広忠さんのこの会は毎年、一調と能1番という番組でしたが、今回は翁に始まり、舞囃子、一調、そして締めは家元の道成寺というバラエティ豊か&ボリューミーな内容になってます。おチケット代はその分張りますが、なかなかない公演かと。ここん的見どころはなんといっても友枝昭世先生の舞囃子「融」。また家元クラスの道成寺もめったに見られないので一見の価値アリです。

――<みなさまからお寄せいただいた公演情報>――――――――――
みなさまからお寄せいただいた公演情報です。
ありがとうございます!

女流義太夫演奏会7月公演 明治150年Ⅱ
日時:7月20日(金)18:30開演
場所:お江戸日本橋亭
料金:一般 3,000円、学生・障がい者 2,000円
詳細

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