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10月のピックアップ公演

10月ですね。引き続き食欲の秋、芸術の秋を堪能しましょう。

――<歌舞伎>――――――――――

★歌舞伎の魅力って、やっぱり役者さんの魅力があってこそでしょう!
文京区区制70周年記念公演
中村勘九郎 中村七之助 特別公演2017
日時:11月7日(火)11:30開演/15:30開演
場所:文京シビックホール・大ホール
料金:全席指定 S席8,500円、A席6,500円、B席5,000円
詳細

中村勘九郎さんと七之助さんが2005年から始めた「錦秋特別公演」も今年で13年目を迎えます。全国の芝居小屋で披露されるこの公演を、「中村勘九郎・中村七之助 特別公演2017」という名前に変えて東京でも披露されることが決定しました。私たちが普段観ている歌舞伎の舞台がどのように出来上がっているのかを、勘九郎さん、七之助さんが教えてくださる「歌舞伎塾」、次郎冠者、太郎冠者のやりとりが面白い人気の舞踊「棒しばり」、そして、女形の魅力に目を奪われること間違いなしの「藤娘」まで!歌舞伎初心者の方が観ても大満足できそうな、まだ観ていないのに既に楽しさが伝わってくるこちらの公演はオススメですよ。

――<能楽>――――――――――

★黒澤映画・手塚マンガと能の関係って?
三越カルチャーサロン1日短期講座「映像の能」
日時:10月14日(土)、11月11日(土)、12月9日(土)14:00~15:30
場所:日本橋三越・三越カルチャーサロン
料金:3回で10,044円(各回受講も可)
詳細

黒澤明監督作品、そして手塚治虫作品の中には、能に影響を受けた作品があるということをご存知でしょうか?黒澤映画『乱』に登場する道化役ピーターの演技には狂言小舞が影響していると言われています。他にも『蜘蛛巣城』は、映画を作るにあたり能の形式美を随所に取り入れ演技に活かしています。手塚作品では、能「黒塚」の舞台を宇宙に移し、『安達が原』という短編作品を残しています。いずれも、能のもつドラマティックで優美な視覚的世界観を取り入れていると言えるのではないでしょうか。今回の三越カルチャーサロンの短期講座は全3回。能楽研究者/武蔵野大学名誉教授の増田正造氏が講義を行います。能が様々なジャンルに与えた影響を、少しずつ紐解いてみるのも楽しそう。

――<舞踊>――――――――――

★人々を励まし祝う芸能の姿
第15回 西川箕乃助の会
日時:11月3日(金・祝)17:00開演
場所:紀尾井小ホール
料金:全席指定 7,000円
詳細

日本舞踊家・西川箕乃助さんの舞踊会。大人気の「五耀會」でもご活躍ですが、今回は個人の会のご紹介です。素踊りのみで三演目。新年や豊作を祝う「萬歳」に始まり、箕乃助さんのために振付された「ちょんがれ一休」。最後にご自身が振付される新作「サンショノセイ節考」。この新作の題材となったという『山家鳥虫歌』、江戸中期の民謡集で、盆踊り歌や祝賀歌・仕事歌を集めたものなのだそう。萬歳もちょんがれも門付芸ですから、今回の演目はどれも暮らしの中にあって、人々を慰め励まし、寿いできた芸能が題材です。それを大らかで力強い踊りが魅力の箕乃助さんが素踊りで見せてくださるとは、これはもう期待せずにはいられません!

★浅草のお散歩ついでに見番まで
秋の花街・浅草 日本の芸を楽しむ
日時:11月26日 (日)13:00開演/16:30開演
場所:浅草三業会館 浅草見番
料金:全席自由 4,500円
詳細

浅草見番(けんばん)、ご存じですか?浅草の料亭や芸妓さん達の組合のお稽古場です。今回はその見番で、芸妓さん達の踊りと、幇間さんのお座敷芸、さらには入船亭扇辰さんの落語と、神田松之丞さんの講談が拝見できるという盛りだくさんな会です。お稽古場なので、肩ひじ張らずに気楽に楽しめそう。大勢の人で賑わう雷門をくぐり、浅草寺にお参りしたら、そのまま観音裏へ。風情のある柳の並木道沿いに見番があります。晩秋の浅草散歩ついでに、見番で日本の伝統芸に触れる。良いなぁ、そんな休日。

――<邦楽>――――――――――

★気楽に、本格的な生演奏に触れる
第18回「長唄の会」
日時:10月3日(火)14:00開演/19:00開演
場所:お江戸日本橋亭
料金:前売3,500円、当日3,800円
詳細

長唄三味線の松永鉄九郎さんが、定期的に開催している長唄の会。演奏会というよりライブと言いたいような、かしこまっていない気楽な空気感が嬉しい。でも演奏が始まると勢いがあって、しっかりカッコいいのです。生演奏に触れる嬉しさは、初心者も長唄好きも関係ないな~と思わせてくれます。今回は名曲「二人椀久」がかかります。同じ会場で定期的に開かれているので、今回は日程が合わない方も、ぜひ次回。

★何が起きるか分からないからこそ
ASYLアジール
日時:10月20日(金)~21日(土)16:30開演
場所:野沢龍雲寺
料金:4,800円
詳細

いわゆる「伝統芸能を観る」ための公演ではありません。これは、なんだろうなぁ。三味線と唄を西松布咏さんが。ダンスを寺田みさこさんが。役者として今村達紀さんと中西レモンさんが出演。演出と映像を担当するのは、長く「ダンスと映像」の分野で活動を続けている飯名尚人さんです。インタビューを拝見する限り稽古は最小限のようなので、作り込まず、その場の空気と各演者の表現がぶつかったり混じり合ったりしながら作られていく作品になるのでしょうか。個人的には、邦楽の音で日本舞踊家以外が踊る姿を観てみたい。一定のリズムを刻まない邦楽の自在な節と拍子で踊るには、慣れが必要そうですが、面白いことになりそう。芝居かダンスか・・・何があるのかよく分からないものの、だからこそ観てみたい。

★今年、あるみたいですよ。
第九回 三響會 二十周年記念公演
日時:11月27日(月)
場所:銀座・観世能楽堂
詳細

能楽囃子方の亀井広忠さん、歌舞伎囃子方の田中傳左衛門さん、田中傳次郎さん。囃子方として能と歌舞伎を支える三人のご兄弟が開く公演です。三名共に様々な公演で大活躍されていますが、「三響會」としてご一緒に開かれる会は実に5年ぶり。前回2012年に新橋演舞場で開かれて以来です。能楽、歌舞伎、日本舞踊など今回も各界から豪華なゲストがお集まりになるのでしょうか。日程と場所だけが告知されていて、詳細はまだこれからの模様。お知らせするには情報が足りませんが、ちょっと特別な会なので、ひとまず「今年あるみたいですよ!」という喜びを一足先に。情報公開を楽しみに待ちましょう。

★演目に纏わる物語や気配を感じながら聴く楽しみ
国立劇場12月邦楽公演
「演奏と朗読でたどる 漱石と邦楽」
日時:12月2日(土)14:00開演
場所:国立劇場 小劇場
10月11日(水)~チケット発売
詳細

以前、国立劇場で「谷崎純一郎没後五十年 文豪の聴いた音曲」と題した公演がありましたが、その流れにある企画でしょうか。その時の公演が面白かったのでお薦め。ただ演奏するだけなく(それだけでももちろん良いものは良いんですが)、朗読などの舞台演出を加えて、演目に纏わる物語や、その音楽が身近だった時代の気配を感じながら聴くというのは、解説を読むだけでは伝わってこない様々なイメージが広がって、普段とはまた違った面白味があります。
今回は夏目漱石ゆかりの演目。漱石の趣味が謡のお稽古だったというのは有名ですが、それ以外の邦楽はどんなふうに関わってくるのか楽しみです。江戸時代に作られ幕末から明治にかけて流行したという二弦琴(にげんぎん/通常の箏は十三弦)の演奏も気になります。

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