© ここん All rights reserved.

9月のピックアップ公演

9月、実りの秋の到来です。今月のピックアップ公演はちょっと豊作とはいいがたく少なめなのですが、芸術の秋を堪能しましょうぞ。

――<舞踊>――――――――――

★秋の情緒を味わう
上方の粋~月想う舞と、色そゆる唄と
日時:11月11日(土)13:30開演/17:00開演
場所:人形町・よし梅芳町亭
料金:5,000円~16,000円(鑑賞のみの席と、懐石つきの席があります)
詳細

人形町の風情ある小路に建つ「よし梅 芳町亭」。昭和初期に建てられ戦火をまぬがれた貴重な文化財でもあるこのお店のお座敷で、時折、邦楽やひとり芝居などの会が開かれています。今回は上方舞の山村若静紀さん、唄と三絃の西松布咏さんを招いての舞と唄の会。お席は昼夜共に30席ほど。しっとりとした日本の秋の情緒を五感で味わう、とても良い時間になりそうです。

★舞踊家の舞と、芸妓の舞
舞の会―京阪の座敷舞
日時:11月23日(木・祝)13:00開演/16:00開演
場所:国立劇場・小劇場
料金:全席指定6,500円(学生4,600円)
詳細
9月11日~チケット一般発売

きました~、秋恒例の座敷舞の会です。年に1度、井上、楳茂都、山村、吉村、四つの流派の舞い手が国立劇場に集まります。今年は1日だけということでちょっと残念ですが、それでも座敷舞の各流派を支える方々の熱演を一度に拝見できる機会があるのは嬉しい限り。また、この公演では、上方の芸妓さんの舞が舞台で見られるのも楽しみのひとつ。今年は祇園甲部の芸妓、小萬さんがご出演とのこと。舞踊家の舞とは、また一味違う風情の舞が拝見できるのが楽しみです。

★この冬は京都へ馳せ参じましょう
市川猿之助・藤間勘十郎 春秋座花形舞踊公演
日時:12月9日(土)~10日(日)11:00開演/15:00開演
場所:京都芸術劇場 春秋座
料金:一般9,000円、学生&ユース席4,000円
詳細
10月11日~チケット一般発売

楽しくない訳がない!あれだけ踊れて、サービス精神に溢れるお二方が、花形の歌舞伎役者を揃えて、しかもすべて素踊りで魅せるという歌舞伎舞踊の名作。想像しただけで動悸がするレベルです。いきましょう、京都。今から探せば宿だってきっと見つかります。あ、その前にチケット予約だ。慌てるな皆の衆。

――<邦楽>――――――――――

★見ない。聴く。
日韓伝統音楽の調べ
~日本盲人会連合音楽家協議会 第55回全国三曲演奏会~
日時:11月11日(土)13:30開演
場所:紀尾井小ホール
料金:全席自由2,000円
詳細

目が見えない方々が感じる音の世界は、きっと想像もできないくらい豊かだ。そんな人々が創りだす箏(こと)・三味線の音の世界に、目を閉じて浸ってみたい。アコースティックが最適な紀尾井の小ホール。韓国のお箏やパンソリ(韓国の浪曲ともいわれる)も愉しめるみたい。出演者はほとんど知らないので、オススメとは言い切れないが、新しい出会いを求めて。

★意外と知られていない、沖縄の一級品。
邦楽 華麗なる技 第13回琉球古典芸能「華やぎの声と舞の技」
日時:11月14日(火)14:00開演/18:30開演
場所:紀尾井小ホール
料金:全席指定4,000円
詳細

「組踊」といって、つまりは琉球の宮廷の楽劇(音楽・舞踊)。一般的に馴染みのある琉球民謡と違って、あまり知られていないが、これは「とろける音楽」!曲によってはエクスタシーさえ感じる。踊りも緻密で滑らか。今回は特に歌に焦点を当てた「語り組踊」だそうで、粒ぞろいの若手演奏家の美声を堪能したい。踊り手も人気の二人。沖縄のおおらかさと大和の繊細さが交じり合い昇華した、南の国の“上質”をぜひ。

★何かがあるはず!
第七回 杵屋勝四郎リサイタル
日時:11月23日(木・祝)14:00開演
場所:紀尾井 小ホール
料金:6,000円
詳細
9月1日~チケット発売

ここんでも何度かご紹介した長唄唄方のトップランナー・勝四郎さんの会(「長唄」はいわゆる“歌舞伎音楽”です)。公演詳細は不明ですが、お茶目な方で、いつも面白い演出を仕掛けられるので、今回は何が出るか楽しみ。ちょっと高いけど、演目を見ても、きっと「誰でも楽しめる長唄」のはず!

――<能楽>――――――――――

★東京に来たときは逃さずに!
銕仙会定期公演11月
能「源氏供養」・狂言「鬼瓦」・能「邯鄲」
日時:11月10日(金)18:00開演
場所:宝生能楽堂
料金:S席6,500円、A席6,000円、B席4,500円、C席4,000円、学生2,700円
詳細

この公演、シテをつとめられる大槻文蔵先生は関西在住の方なので東京で見られる機会が少ないです。銕仙会の定期公演はチケット代も良心的な上、さらに狂言には山本東次郎先生がご出演。これは行くしかないです。

――<歌舞伎>――――――――――

★わくわくしながら待ってます
歌舞伎座芸術祭十月大歌舞伎 新作「マハーバーラタ戦記」
日時:10月1日(日)~10月25日(水)
場所:歌舞伎座
料金:全席指定1等席18,000円/2等席14,000円/3階A席6,000円/3階B席4,000円/1階桟敷席20,000円
詳細

美しい演劇はと問われて、真っ先に思い浮かぶのが宮城聰さんの舞台だ。独特の様式美。圧倒的なビジュアルの美しさ、語られる言葉と音の美しさ、それによって描き出される大きな世界と濃密なドラマ。宮城さんと尾上菊五郎さん・菊之助さん、歌舞伎を支えてきた役者、演奏家、スタッフによって、どんな舞台が新しく生み出されるのか。どちらも好きだからこそ、ただただ楽しみに待ちたい。今作に手ごたえがあったら、いつか宮城さん演出で野外歌舞伎、見せてくれないかなぁなんてね。

――<落語・演芸>――――――――――

★祝・ご襲名!
二代 立花家橘之助襲名披露興行
日時:11月1日(水)~12月20日(水)
場所:東京都内・定席(鈴本演芸場、新宿末廣亭、浅草演芸ホール、池袋演芸場、国立演芸場)
料金:2,100円~3,000円
詳細

三遊亭小円歌(さんゆうてい・こえんか)さんが、今年11月「二代 立花家橘之助(たちばなや・きつのすけ)」を襲名されるにあたり、東京都内の5つの寄席で襲名披露興行が行われます。女流の三味線漫談として明るい芸風で人気の小円歌さんのご襲名、華やぎますね!またトリを務める予定であった師の落語家・三遊亭円歌師匠が今年4月にお亡くなりになり、小円歌さん自身が務めることに。色物である三味線漫談が寄席のトリをとる珍しい公演。

★神田松之丞氏に注目!
神田松之丞 講談の会
飛ぶ鳥を落とす勢いの講談師・神田松之丞さん。とにかく出演する公演はことごとく完売。多くは即完!もはやどの公演を推したらいいのかわからないので、乱暴ですが、HP記載の出演日から行けそうな日を狙ってみては!(できるだけ発売日前にチェックですよ!)
詳細

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

6月のピックアップ公演

平成最後の夏は伝統芸能とともに! というわけで、今月のオススメ公演は夏むけのラインナップでお届けします。 また、引き続き皆様からの公演情報…

五人囃子で聴くお能

ちょっと季節はずれなお話ですが、ひな人形の五人囃子に関東と関西で違いがあるのをご存知ですか? 武家中心の関東は能楽の五人囃子、対して公家文化…

匂い立つ谷崎潤一郎の音色

小説家、谷崎潤一郎。 誰もが一度は聞いたことのある「春琴抄」「細雪」といった不朽の名作を生んだ文豪です。 彼の作品は今も読み継がれるのみな…

ドラマチック、能!

能や狂言では、いたってシンプルな状況設定や登場人物でとても劇的な物語が描かれています。 物語が作られた中世でも現代に至ってでも同じく、現実離…

12月のピックアップ公演

あれよあれよという間に今年も師走を迎えてしまいましたよ。観劇納め、観劇始めにもオススメの公演を今月もあれやこれやご紹介しまーす。 ――…

市井の名人、登場!

今藤美佐緒さん。 京都の花街で生まれ育ち、昭和35年から30年間、宮川町の芸妓として務めた方です。 13歳のときから長唄今藤流の家元(三世今…

圧倒的な声の力~浪曲破天荒列伝!

話芸が好きだ。そも、人の声が好きだ。 役者の声も、ミュージシャンの声も、クラシックな声楽も、長唄も、小唄も、謡も、落語も、人の声とはなんと自…

劇中劇で能に触れる

紀尾井友の会の会員である私の元には、定期的に紀尾井ホールの公演チラシが送られてきます。 その中で、ふと目に留まったのが「紀尾井ホール開館20…

舞台の上にも春がやってきた!

どこからともなく梅の香りが漂ってきて、 新しい季節の訪れを感じさせる今日この頃。 桜の開花予想まで発表されて、気分はもうすっかり春です。 …

寒~い冬は演芸であったまる!

お祭りといえば、夏や秋? いえいえ、暖かくなるのを待たずとも、冬からお祭り気分で盛り上がってしまおうという街があります。それが高円寺。 夏…

7月のピックアップ公演

2017年もいよいよ下半期に突入です。が、焦らず慌てず、今月も伝統芸能の世界へいざ。7月から8月にかけて行われる公演やチケット発売になる公演…

1つでも気になる要素があれば観て欲しい『日本舞踊×オーケストラ Vol.2』

日本舞踊と西洋音楽との共演は、かなり以前から「創作舞踊」として実験的に行われてきました。 そんな取り組みに対しては<ジャンルが違えば人が違…

お箏(こと)は再発見できる。

お箏(こと)は、チョット不運な楽器かもしれない。 商店街でも甘味屋でもテレビでも、BGMとして溢れているから、 私たちは既にお箏を知ったつも…

とりあえずこの人たちは、本当に見といたほうがいい。

日本舞踊界のサラブレッド5人が結成する五耀會(ごようかい)。 いずれも実力ピカイチ☆の5人が、メンバーのお稽古場所で、 毎月「日本舞踊への誘…

太棹三味線の音色が沁みる夜

秋も深まる10月下旬、東京・三軒茶屋の劇場に足を運ぶと、この日ばかりは現代美術作家 杉本博司さんが主の茶室のゲストとして観客はもてなされます…

ページ上部へ戻る