© ここん All rights reserved.

長唄スピンオフ: ゲッツ!YU・KA・TAツアー

精いっぱい唄ったあとは喉が渇きます。おけいこ終了後は当然のごとく、足はまっすぐ駅には向かいません。何はともあれビールで喉を潤す、というのがわれらのお決まりパターンです。
この日もお気に入りの居酒屋で伝統芸能話に花を咲かせていたところ、K嬢がエイヒレをつまみながら「浴衣会は玄人っぽい浴衣を着たいなぁ」とつぶやきました。

ん?クロウトっぽい浴衣?

K嬢の認識によると、伝統芸能の世界の玄人さんが着る浴衣は圧倒的に白地。で、柄は藍。
自分が持っている金魚柄の浴衣は、イメージがちょっと違う。浴衣会では玄人っぽい浴衣を着て唄いたい。そう言うのです。

素人なんだから素人っぽい浴衣でいいじゃない、と思ったそこのアナタ。チッチッチッ、素人こそ形から入ってナンボですよ。
ここはいっちょ、浴衣会用にその玄人っぽい浴衣とやらを誂えようじゃありませんか。

かくして企画されたのが、「ゲッツ!YU・KA・TAツアー」。
やってきたのは馬喰町の問屋街です。基本、業者さん用ですが、中には一般の人が買えるお店もあり、和装の問屋さんもあります。
IMG_0811

果たしていい反物との出会いはあるでしょうか?
「日本一」と書かれた赤い幟に期待が高まります。
IMG_0814

私たちが向かった和装問屋Tは、5階建てのビルすべてのフロアにありとあらゆる和装関連の品々が並んでいます。「和装のデパートや~」と言ってみたところでそのまんまです。身も蓋もありません。
折しも店内は棚卸決算セール中。はやる気持ちを抑えつつ、浴衣コーナーへ。反物の山を前にテンションあがるあがる。あれやこれや広げてお見立て開始。楽しー♪
P1040283 (2)

帯もいるわよねー。やっぱりきりりと博多織かしらー。とさらに盛り上がり…。
P1040289

あれこれ当てては顔映りを確認し、ファイナルアンサーとなったのは、萩の柄の綿コーマの浴衣と秋草柄の綿絽の浴衣。1枚の予定がなぜか2枚買うことになり、さらに半幅帯、夏名古屋帯、絽の帯揚げもまとめてがっつり大人買い。
同行したメンバーも、それぞれ足袋や和装の下着類など、こまごましたものをゲットし、準備万端、晴れ晴れとした顔で店をあとにしました。

で、玄人っぽい浴衣とはいったいどんなものだったかと言いますと…。

 

 

 

 

 

fukagawa03
仕立て上がるや早速袖を通し、酒場を放浪するK嬢。

これが本当に玄人っぽいのかどうかは定かではありませんが、本人はだいぶ満足気であります。
本番は半幅帯ではなく、名古屋帯でお太鼓結びの予定。いっぱしの出で立ちで緋毛氈に座る自分たちを夢想しては、にんまりとしているここんの面々でありました。

<<長唄その8 うたがこころをもちあげる
>>長唄その9 見えない賑わい

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

能楽その7 思わぬ人生の拾い物

おけいこも残すところあと3回。 おさらい会の日が着々と近づいてまいりました。ひゃー! 謡は「連吟(れんぎん)」といって、複数人で一緒にうた…

日本舞踊その5 怖くても嬉しい時間

Text by ここんN 夏の夜、涼やかにライトアップされた歌舞伎座を横目に、職場から稽古場へ急ぐ。皆さんにご挨拶しつつ、浴衣に着替えて、…

篠笛その3 笛の身体

代々続く仕事を持つ家に生まれた人というのは、その仕事に適した身体に生まれつくものなんだろうか。歌舞伎役者の目が鋭いのも、能役者の足元がコ…

篠笛その8 自分を捨てる

一向に進歩が見られないまま、とうとう篠笛のおけいこも最終回。 最後はそれまでの成果を一人一人発表するプチおさらい会の形で行われた。 演奏する…

長唄三味線その8 ド と レ の間に、音は無数にある。☆特典音源あり

Text by ここんK 10代の頃、ピアノを習っていたときの疑問: あれだけ多くの鍵盤があって多くの音程を奏でられるけど、でも、例えば…

長唄三味線その11 おかしいなぁ…

今年1月から取り組んできた我々のおけいこも、とうとう大詰め。 やはり締めくくりは発表会でしょう、ということで、 この度もおけいこの成果を披露…

長唄その3 サボっていた声帯、再び。

長唄のおけいこ3回目。 富士登山に例えれば5合目から6合目あたりだろうか(登ったことないけど)。 この後に難所が控えているとも知らず、まだま…

能楽その4 自意識との戦い

お稽古もなんだかんだで4回目。謡、仕舞いともひと通りの流れが頭に入り、これでやっとスタート地点に立てたかな、という感じです。…

篠笛その5 和のお稽古をする、ということ

突然ですが、歌舞伎好きです。 歌舞伎との出会いは、2001年の秋。隅田川畔に出現した平成中村座。 桜席(舞台上に設けられた2階席)から見た「…

長唄三味線【最終回】 宴、それは素人の舞台(ステージ)

Text by ここんM かねてより、三味線が弾けるようになったらお座敷で宴会をしながら三味線を弾いたり唄ったり、ちょっと粋がった遊びをし…

小鼓 その2 能、愛してる。

セロリ、昼寝、歴史。落語の三題噺ではない。私が子どもの頃苦手だったもの。そして大人になってから好きになったものだ。 中でも歴史は大の苦手で、…

長唄三味線その4  ハイペース… マイペース…

Text by ここんゲストメンバーN つい先日、みんなで三味線の構えの練習をしたと思っていたら、なんともう「宵は待ち」は終わりにして、今…

長唄その9 見えない賑わい

あれよあれよという間に、ついに最後のおけいこ日。 本番を控えた高揚感と、全員で唄うのはこの日が最後とあって、おけいこはいよいよ白熱!「ゆか…

長唄三味線その10 譜面には書かれていないこと

Text by ここんM 三味線のお稽古が始まって早4か月が経ちました。 近頃の我々が直面しているのは、譜面には書かれていないことがたくさ…

篠笛その2 さりげなく寄り添うように

篠笛のおけいこ、2回目。 おけいこ場に着いたら、腕時計や指輪などアクセサリーをはずします。 なぜなら、1回目のおけいこの際、寛先生からこんな…

ページ上部へ戻る