© ここん All rights reserved.

国宝浄瑠璃ア・ラ・カルト

いらっしゃいませ、ご注文は?

え、おすすめですか?
そうですね、10月の国立劇場(小)でしたら、こちらの「人間国宝浄瑠璃盛り合わせ」がおすすめでございます。
一中節、宮薗節、義太夫節、清元節の4種の浄瑠璃を少しずつお楽しみいただける一皿になっております。

メインの素材はどれも国宝級でして、それぞれ単品でがっつり味わっていただくのが一番ですが、「いろんな味の違いを味わいたいわ」、というお客様にはうってつけの一品でございます。

ではこちらで?
はい、かしこまりました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

小芝居、失礼いたしました。
でもまぁ、かいつまんで言えば、そういう公演なのです。

「浄瑠璃(じょうるり)」ってご存知でしょうか?
邦楽のジャンルの一つで、三味線の演奏とともに太夫が語る「語り物」音楽の総称なのですが、
物語に節をつけて語る with 三味線、そんな感じのものと思っていただければだいたい合ってます。

で、その浄瑠璃ファミリーの中には義太夫節だとか清元節、常磐津節などなど様々な小ジャンルがありまして、

1.そのうちの義太夫節、清元節、一中節、宮薗節の4種の浄瑠璃の
2.「道行(みちゆき)」と呼ばれるフィナーレ部分を
3.それぞれのジャンルの人間国宝が語る

というなんとも贅沢でおいしいとこどりな内容の公演がこちらなのです。

前菜でも焼き鳥でもチーズでも、自分が好きな単品だけを頼むのもいいけれど、
盛り合わせには自分では頼まない一品が混ざっていたりして、
それが新しい出会いのきっかけになる、なんてことないですか?

この公演も、そんな新しい出会い、驚き、きっかけが一緒に盛り込まれて、あなたのもとに運ばれて来るやもしれません。

お話は『浄瑠璃を読もう』の著者・橋本治さん。
この本の面白さも語りだすと長くなるので割愛しますが、
つまりは、ふだんはない、おトクな限定特別メニューってやつなのですよ。

ああ、でもここまで推しておきながら当のわたくしめは、この日は府中で行われる文楽公演に行くことになっているのです。
こちらは義太夫節一点盛り。それも大盛り。いや特盛フルコース(昼夜通しで行くのです…)。
いつも一点盛りばかりなので、たまには盛り合わせもいいなーと思ったのですが、残念ながら日程のバッティングにて鑑賞能わず。
嗚呼、体が二つあったらなぁ。別腹はあるのになぁ。


10月邦楽公演「邦楽名曲鑑賞会 道行四景」

2015年10月10日(土)
午後2時開演(午後4時50分終演予定)

電話・インターネット予約開始=8月11日(火)10時~
※チケット情報、公演詳細はこちら

H27-10michiyukiyonnkei-omote主な出演者:橋本治(作家)

一中節 宇治紫文(人間国宝)

宮薗節 宮薗千碌(人間国宝)

義太夫節 竹本駒之助(人間国宝)

清元節 清元清寿太夫(人間国宝)

※字幕あり

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

仕事を捨てよ、劇場へ行こう!

みなさま、「逃すまじ公演」の到来です。 以前ここんでもご紹介した日本舞踊家5人のユニット、ゴ・ヨ・ウ・カ・イ、五耀會。 今…

都会の真ん中で体験する、めくるめく聲明ワールド。

下着メーカーの老舗、ワコールが運営している表参道のアートセンター「スパイラル」。 ここでは美術展やパフォーマンスなど様々なアートプログラム…

夏の夜にヒヤッと体験。とびきり怖い怪談と妖怪展はいかが?

古今東西、日本各地で私たちが共存してきた、滅多に見ることはできないけれど、常にそこにいる異界の存在「妖怪」。何か不可解なことや不運なことがあ…

6月のピックアップ公演

毎月1回、近々行われる公演やチケット発売の公演の中から、ここんセレクトをご紹介。今月のあなたの伝芸HPチャージにお役立ていただければ幸甚です…

上方がそんなら、江戸はこうだよ! 六花街集結!

本日、上方舞の公演情報をご紹介しましたが、 喧嘩を売るように(笑)、江戸のおどりをご覧いただける公演をご紹介! 江戸っ子は気が短けぇんでい…

浮世を忘れる上方舞の夕べ

日本の伝統芸能の中には、お座敷文化とともに発展してきたものがいくつもあり、 大きな劇場ではなく、お座敷で鑑賞するとまったく味わいが違って感じ…

能×現代音楽×ファッション=アート

能楽アーティスト 青木涼子さんをご存知でしょうか。 世界を舞台に活躍中で、東京芸術大学で能楽(シテ方)を学ばれたアーティストです。 彼女…

5月のピックアップ公演

お久しぶりの更新です。年度末の忙しさから「ちょっとひと休み…」のつもりが、うっかり5月になってしまいました…。 予告もなく更新をサボッお休…

1つでも気になる要素があれば観て欲しい『日本舞踊×オーケストラ Vol.2』

日本舞踊と西洋音楽との共演は、かなり以前から「創作舞踊」として実験的に行われてきました。 そんな取り組みに対しては<ジャンルが違えば人が違…

7月のピックアップ公演

首都圏では早々に梅雨があけてしまい、今年は長~い暑~い夏になりそうですね。 伝統芸能公演が少なくなる夏場ですが、今月の公演情報は日本舞踊が充…

話題の舞台、スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」が大阪&博多に

それは、“ゴムゴムの実”を食べて、 体がゴムのように伸び縮みするようになっちゃった少年が海賊王を目指す漫画。 …

人類の求めるかぎり、唸れ。たっぷり!

「唸り」。その貴き存在。 発し手の身体の奥深くから湧き上がる魂の揺さぶりが、 声に乗り移り、空気を揺らし、 聴き手の魂を共振させる。 「唸り…

間に合ううちに

あの名人の芸に間に合いたかったな、という人は枚挙に暇がありません。 ギリギリ間に合った人でも、脂の乗り切った最盛期には間に合わなかったな、と…

Who is 太郎冠者?

「太郎冠者(たろうかじゃ)」という言葉を初めて目にしたのは小学生のとき。 国語の教科書に載っていた「附子(ぶす)」でだった。 「あおげ あお…

浅草の初夏の風景を三味線で。

邦楽の公演はおそらく、最も足を運ぶきっかけがつかみにくいものの1つだと思います。 そんな中、企画、出演者とも「面白そう!」と思わせてくれるの…

ページ上部へ戻る